10/22
6日目 岐阜県大垣市→滋賀県大津市 114.04km

大雑把に、R21(中山道)→米原→R2(湖岸道)。日記にも書いたが本日は養老の滝を見て、南西に進み、ちょろっと琵琶湖を走って、と言うルートを考えていたのだが。昨日休んだせいだろうか。体力が有り余っているのを感じる。それを意識した瞬間「琵琶湖を本気走りしたい」と言う欲求が沸々と湧いて来てしまった。1月の名古屋生活の時に琵琶湖まで走ろうと言う計画もあったのだが、雪で断念、代わりに浜名湖をドライブしたと言う経緯がある。リベンジなのだった。

2km右に入れば関ヶ原の戦場跡を見学出来るらしい。無視。ひたすら琵琶湖を目指した。後から考えると、やはり寄っておくべきだったような気もしたりしなかったり。

琵琶湖は、美しかった。そして、湖岸道は楽しかった。写真を撮るのも忘れてサイクリングを楽しむ。羽虫が多かった。途中、ショッピングモールに立ち寄り、トイレ休憩。小便器の前に立ち、用を済ませていると、何やら自分の周りで羽虫が飛び立っている。左右の便器を確認しても虫はいない。ひぇー、こいつら、自分から生まれて来ているー。ウエアに貼り付いていたり、ヘルメットの隙間から少ない髪の毛の間に入り込んで機会を伺っていたに違いない。手を洗おうと洗面台の前に立つと、自分の顔には無数の羽虫がぐしゃっと貼り付いていた…。

泊まりはユースホステル。人のことは言えないかもしれないが、遠い昔にユースだった方達で溢れていた。ユースは鍋プランで宴会開かないだろ…^^;
この施設にはホールも併設されていた。記憶にある限り、この場所を訪れた事はないのだが、似たような会場でのコンサートに出向く事が良くある。基本、コンサート会場として設計されているわけではないので、そのような時には施設内の和室やら会議室やらを楽屋にあてがってもらう事が多々あるのだが、本日はまさにそんな感じの広い和室に泊まらせてもらった。ふふっ、今日は仕事ではなく、旅で来ているんだぞー、と盛り上がってしまった。明日はどなたかの楽屋になるのだろうか…。

10/23
7日目 滋賀県大津市→兵庫県姫路市 156.48km

3時半起床。毎日、朝起きて、大浴場が使えるならば風呂に入り、朝食を取って出発、走った後は風呂に入って飲みながら日記を書いたら寝るだけの生活だ。他のことをしようと思っても疲れていてそんな余裕はない。夜、街に繰り出そうと思えば出来るのだろうが、全くそんな気は起きない。それよりは翌日のために体力を温存しておく方が重要に思えるのだった。だから体力が有り余り、起床時刻も日に日に早まっている(笑)。

朝焼けに染まる琵琶湖は、やはり美しかった。この時間帯に走るのも悪くないな、と思うが、気がつけばこの先の宿泊先はすべて朝食付きプランで予約してしまっていたのだった。次回のツーリングでは、そのあたりも計算に入れることにしよう。

琵琶湖の感動で張り切りすぎたのか、かなり疲れた。撃沈。

10/24
8日目 兵庫県姫路市→岡山県玉野市 127.32km

朝いただいた「アーモンドトースト」は「秘密のケンミンSHOW!!」でも取り上げられたご当地グルメらしい。アーモンドバターを購入しようか迷ったが、Bグル系はご当地でいただくから美味しい。自宅で味わうより、また現地に来ていただこう。

ずっと街乗りな感じ。R171は都会だ。途中、結構なヒルクライムコースに突入しようとしていた所を地元のチャリダー氏の制止にあい、コース変更することに。多分、行けない事はなかったと思うのだが、見ず知らずの自分を思いやって必死に止める姿に感動し、ありがたく迂回する事にしたのだった。

雨が凄まじかった。途中寒くて、本来入ってはいけなそうな高架下で上半身だけ着替える。本当は下半身ももう1枚着たかったのだが、そのためには一旦レーパンを脱いで下半身をさらけ出さなければならない。道徳の壁に負けた。公衆便所があればそこでもう一枚穿こうと思いつつ、結局そのままホテルにゴールイン。

玉野市で素敵なサイクリングロードに遭遇した。こんなチャリ、歩行者用のトンネルまである。間もなく今回の旅で最も値のはる宿、瀬戸内マリンホテルさんにお世話になる。だって、とうとう瀬戸内海ですぜ。値のはる、とか言っても、とってもお値打ちなプランでお世話になったのだが。非常に盛り上がって、幸せな気分でまたも撃沈。

10/25
9日目 岡山県玉野市→広島県尾道市 90.07km

旅に出る事で色々と変化が出て来ている。例えば、結構なネット依存症だった自分が、むしろネットに入りたくないと思うようにまでなった。もっとも日記を上げるために毎日入ってはいるのだが、ネットサーフィンをしなくなっている。そのせいもあり、気づかなかったのだ。当初の計画が不可能だった事に。

本来、今日の行程は四国の東に入り、そのまま香川→愛媛と進み、明日しまなみ海道を四国側から渡って、最終目的地福山を目指す予定だったのだ。今朝ルートの確認をしてみると、通ろうと思っていた道が瀬戸大橋で、瀬戸大橋は自転車の通行が不可能じゃないか。何てこったい。
残された時間は2日間。代替案は、「今日尾道まで走り、明日しまなみ海道を往復して福山入り」になった。どうせしまなみを目指して来たのだから予定の倍走ってやろうじゃないかと言う結論だ。なにしろ初めてのしまなみ海道。様子がさっぱり分からないが、多分出来るだろう。新居浜に取っていた宿をキャンセルし、尾道を目指す。

最終目的地、福山も素通り(笑)。

リアブレーキがほとんどきかない。シューは大丈夫そう。うーん、ブレーキって素人が下手にいじって良いものだろうか…。不安なので、途中でチャリ屋さんに寄ろうとしたのだが、今日通ったルートにはチャリ屋さんがなかった。ホテルで訊いてみると、尾道で唯一スポーツチャリを扱っている店を教えてくれた。早速チェックインもせずに向かう。店主が熱いお方だった。ずいぶん良くしてもらった。また顔を出しに行こうと思った。

急遽取った宿なので割高についた。唯一、こだわっていた大浴場もない。そして、現金枯渇状態に。キャッシュカードがないとここまで不安になるものなんだ…。明日一日をクレジットカードで過ごすことにする。

旅はクライマックスを迎えた

10/26
10日目 広島県尾道市→しまなみ海道往復→広島県福山市 178.64km

しまなみ海道は尾道〜今治間を結ぶ大規模自転車道だ(全てではないが、チャリダーフレンドリーに作られている)。途中、瀬戸内海に浮かぶ6個の島を渡ることになる。ようやくここまでたどり着いたという思いと、今日で旅が終わってしまうんだという思いが頭の中をぐるぐる回る。今日は何があっても旅を楽しんでやろうと誓う。

って気張るまでもなく、感動の連続だった。朝、日の出前に宿を出発、最初の島、向島までフェリーで数分。この区間だけ、安全な道が用意されていないためフェリー利用が推奨されている。気合いで車道を行けない事もない雰囲気だったが、あえて危険、人様の迷惑なんておかす必要はない。始発から2本目のフェリー、と言うか渡し船を利用して向島に渡った。

普段暮らしている東京とも、故郷の北海道とも別世界だった。ずっと瀬戸内海を感じながらの一日。とにかく海が、空が、山が、空気が美しい。手の届く所にはみかん畑。許されるならば全ての島に一泊してそれぞれの島を散策したかった。このような場所は人類にとっての財産だと思う。是非とも変に開発せずに、この自然を残してほしい。

強風の中、間違いなく人生の中で最も多くの橋を渡った日だった。景色は良いわ、道は良いわで、すっかり虜になってしまった。失敗したのは、しまなみ海道の始点、終点の写真を撮る事をすっかり忘れていた事だ。まあ、いいや。次に来る時に撮ることにしよう。

一日中遊びまくり、尾道に戻るフェリーに乗る頃にはすっかり日も暮れていた。今年は、色々と悩み事が多かったのだが、全て忘れようと思った。実際、全て瀬戸内海に置き去りにして来たような気分になった。自然を前にすると自分の悩みが非常に小さな事に思え、恥ずかしくなって来るものだ。

受け取る側の問題ではない。与えてくれる側の懐が圧倒的に大きいのだ。今回、これだけの優しさを与えてくれた自然は偉大だ。ますます好きになった。

また、旅に出よう。

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